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投資家の皆様へ

業界用語集

下記でも各種情報を入手できますので紹介します。

コントラクター(Contractor)

「コントラクト(Contract:契約)を引き受ける者」の意味だが、通常は「EPCコントラクター(EPC(設計・調達・建設)を一括で請け負う会社)」の意味で使われることが多い。

EPC(Engineering, Procurement and Construction)

設計・調達・建設。一般建設では設計会社(設計)とゼネコン(建設)に分離発注されることが多いが、プラント建設では通常、エンジニアリング会社に一括で発注される。(参考:FEED(Front-end Engineering Design))

FEED(Front-end Engineering Design)

基本設計。EPC(設計・調達・建設)の前に、技術的課題や概略費用などを検討するために行われる設計。EPC契約と同様、競争入札随意契約を経て、エンジニアリング会社に発注される。(参考:EPC(Engineering, Procurement and Construction))

プロセス(process)

原料が、化学的または物理的に変換され、付加価値を持った製品または中間製品として製造されるまでの一連の流れ。製造方法。独自性のあるものは知的財産として特許などで法的に保護されている。プラント建設の際には、施主(お客様)は、使用する各種プロセスにつきライセンサーから有償で実施許諾を受ける必要がある。

ライセンサー(licensor)

プラント建設の際に、施主(お客様)に対し、プロセスなどプラントに必要な各種技術の実施権を有償で与える実施許諾者。場合によってはコントラクターに与えるケースもある。ライセンサーは一定期間、技術内容を保証する(例えばプロセスでは、製品の品質、生産能力、収率、原料消費量、ユーティリティ消費量、触媒の寿命など)。

競争入札

または単に「入札」。コントラクター決定方式の一つで、複数のエンジニアリング会社に、仕様書に基づく請負金額などの請負条件を一斉に提示させ、競争させる方式。国営企業が施主である案件、または公的金融機関の資金を利用する案件などでは、通常、義務付けられる。PQ(Prequalification:事前審査)で入札者を絞ることも多い。準備・実施・審査に係わり施主側に人的・時間的・費用的負担がかかり、特にプラントの早期完成が求められる場合などは、随意契約が志向される傾向がある。(参考:随意契約)

随意契約

略して「随契」。コントラクター決定方式の一つで、競争入札を経ずに、特定のエンジニアリング会社とのみ交渉する方式。(参考:競争入札)

事前審査(PQ(Prequalification))→競争入札

HSE(Health, Safety and Environment)

健康(衛生)、安全および環境。従来のQCD(Quality, Cost and Delivery:品質・コスト・納期)に加え、プラント建設の各段階(EPC)において管理・評価すべき対象として、近年のCSR(企業の社会的責任)への感心の高まりと共に、重要性を増している事項。コントラクターの評価にも組入れられつつある。

トレイン(Train)

系列。各種機器が一列に並んだ形態から、「The second train:第2系列」などとプラントを数える単位として使われている。設備投資額が巨大になるLNGプラントなどでは、市場の動向や製品引取先の見込みを勘案し、系列を徐々に増やして生産能力を高める分散投資を図ることが多い。

エチレン(Ethylene)

石油化学の基礎原料。通常は、原油を精製して得られるナフサを高温分解して、副産物のプロピレン、ブタジエン、芳香族などと共に製造される。石油化学は基礎原料から次々と誘導品を枝分かれさせ加工度を上げていくのを特徴とする産業で、エチレンプラント(=ナフサクラッカー)の周辺に誘導品プラントが集積するため、その集積をエチレンセンターなどと呼称したりもする。日本には1958年を最初に、現在15か所ある。

最近、中東では安価な天然ガス(エタン)を原料とするエチレンプラント(=エタンクラッカー)が主流となり、アジアのナフサクラッカーを脅かしている。

排煙脱硫

火力発電所などでの石油・石炭などの燃焼等による排ガスから、大気汚染や酸性雨の原因となる硫黄酸化物(SOx)を除去すること。

重油脱硫

重油中の硫黄分を除去して低硫黄の重油を得ること。水素を使い硫化水素として除去する方法(水素化脱硫)が広く用いられている。重油全量を水素化脱硫することを直接脱硫、重油を減圧蒸留装置によって減圧軽油と減圧残油に分けて減圧軽油だけを水素化脱硫した後、再び減圧残油と混合することを間接脱硫と言う。

重質油と軽質油

原油は、炭化水素を主成分とし、少量の硫黄、酸素、窒素化合物、微量の金属化合物などをふくむ「混合物」で、このうち、重くて粘り気が強いものを重質油、軽くて粘り気がないものを軽質油と呼ぶ。重質油は、重油やアスファルトなど重い成分が多く、一方、軽質油はガソリンや灯油、ナフサなど軽い成分が多い。近年、需要の軽質化(重質油需要の減退)や「重軽格差の拡大」(軽質油の価格高騰)が進み、重質油の軽質化技術に注目が集まりつつある。

オフサイト設備(off-site facilities)とオンサイト設備(on-site facilities)

略して「オフサイト」「オンサイト」。オフサイト設備は、プラントの中で、製造工程に直接属さない付帯設備のこと。ユーティリティ設備、貯蔵設備、廃棄物処理設備など。オフサイトとは「プラント敷地を取り囲むフェンスの外側」の意味。オンサイト設備(on-site facilities)は製造工程に直接属する設備のこと。

オフショア設備(offshore facilities)とオンショア設備(onshore facilities)

略して「オフショア」「オンショア」。オフショア設備は、原油や天然ガスの採鉱や掘削などに関連して、海上または沖合にある設備のこと。オンショア設備は、陸上にある設備のこと。

オフショア契約(offshore agreement)とオンショア契約(onshore agreement)

略して「オフショア」「オンショア」。発注者が所属しプラントが建設される現地の国の外でおこなう部分の契約と、その国の中でおこなう部分の契約を分ける場合があり、前者をオフショア契約、後者をオンショア契約と区別している。通常、前者は設計や調達が、後者は建設が、主たる対象となる。

コンティンジェンシー(contingency)

経験上起こるであろうと認識されるリスクに対応するための費用。入札にあたっては、コンティンジェンシーを入れすぎると落札できず、また少なすぎるとこれよりも大きなリスクが発生した場合に収益がマイナスとなりかねず、コンティンジェンシーの評価は容易ではない。

オプション契約(option agreement)

ある所定期間、契約の申し込みを未決のまま保有しておく権利のような特権または選択権を与える契約。工事請負契約時に、タンクなど追加設備をある所定期間、特定価格で発注できる権利を発注者に対して与えるオプション契約を付帯させることなどがある。

天然ガス液(NGL/natural gas liquids)とコンデンセート(condensate)

油井(随伴ガス)や天然ガス井から産出する天然ガスから分離回収された液体炭化水素の総称。天然ガスは高圧高温の条件下にあるので、常温常圧では液体であるような重質の炭化水素を含んでいることが多い。圧力を下げ温度も下げれば、これらの重質炭化水素は液体になり、ガスから分離回収される。この液体はC3のプロパンからC8〜C10くらいまでの分子の混合物であって、圧力・温度を制御して分離を繰り返せば、LPG(C3+C4)と天然ガソリン(C5〜C8主体)との2種の製品が採取できる。天然ガス液というときはこれらを含む総称である。

また天然ガス井から分離回収される液体炭化水素を特にコンデンセートと呼ぶ。原油より軽質でナフサに近いが、硫黄分は殆ど含まない。大半が石油化学原料に用いられる。

ナフサ(naphtha)

原油を直接常圧蒸留して得られる最も軽質な液体留分。主として石油化学の原材料としてエチレンを得るために利用されている。

工事進行基準と工事完成基準

工事進行基準とは、完成工事高の計上基準の一つで、長期工事の場合に工事の進行中でも進行状況に応じて収益を計上する基準。工事が完成して初めて収益を計上する基準を工事完成基準という。

オイルメジャー(oil majors)

略して「メジャー」。国際石油会社。一般に国際的な活動もおこなう欧米の大手一貫操業8社を指す用語として使用されてきた。インディペンデント/独立系石油会社(independents)に対する言葉。特に規模が大きい、Exxon、Mobil、Texaco、Socal、Gulfの米国系5社に英蘭系のRoyal Dutch Shellと英系のBPを加えた7社は総称して「セブン・シスターズ」とも呼ばれていた。1920年代末から産油国から得た有利な利権をもとに企業間協定を結び、石油価格や原油・製品供給に関する協定によって、世界の石油資源、石油市場に対する圧倒的支配力を持っていた(第一次石油危機時点の1973年において原油生産量・原油処理量・製品販売量の5〜6割)。しかし、二度の石油危機を通じて主要産油国における権益を失い、メジャーズ同様に国際的な一貫操業体制を指向する産油国の国営石油会社(national oil companies)の伸長もあり、影響力の後退を余儀なくされた(1997年において原油生産量1割・原油処理量2割・製品販売量の3割)。1980年代から経営効率化を開始し、1998年における原油価格急落も受けて、2000年前後の一連の大型合併を経て、スーパーメジャー(ExxonMobil、Royal Dutch、Shell、BP、Chevron、Total)の誕生に至っている。現在の戦略としては各社とも、上流部門への重点投資、下流事業の再構築、天然ガス事業への積極的取り組み、アジア市場への取り組みなどを列挙している。

合成ガス(syngas/synthesis gas)

工業用ガスのひとつで、一酸化炭素(CO)と水素(H2)とが混合したもの。様々に化学反応をさせて種々の化学原料に変換し、石油化学工業と同様のプロセスを経て、各種化学製品(メタノール・アンモニアなど)や液体燃料(GTLやDMEなど)を製造していく(よって原料ガスとも呼ばれる)。天然ガスや石炭、オイルシェール、バイオマスなどといった「石油以外の炭素資源」を「改質」して(組成物質を「分解」あるいは「低分子化」して)作るため、石油資源の有効利用という観点から、かねて重要視されてきた。

近年、産ガス国では、従来のパイプラインガス、LPG、LNG販売などに加えて天然ガスの多角的利用を推進することが予想され、合成ガス関連市場(=ガス化学関連市場)の拡大が進むと見込まれる。

また将来の水素時代の到来も見据えると、合成ガスの安価かつ大量に製造するための技術開発がますます求められていると言える(現在、製油所での脱硫などに使う工業用水素は、水素濃度を高めた合成ガスから分離精製して製造している)。

ユーティリティ(utilities)

プラントの運転に使用される水、スチーム、燃料(ガス、燃料油、石炭)、電気、圧縮空気などのこと。単位処理量または生産量当たりのユーティリティ消費量は製品原価の重要な要素となる場合が多く、そのプラントの競争力の要因となることがしばしばあり、(生産プロセスと同様に)重要なエンジニアリングの対象となっている。

近年、ユーティリティを「統合」(一体化、相互活用)し、一層の効率化を図る動きが顕著となっているが、設計(対象設備が多岐にわたる、場合によっては複数の事業者間になる)・工事(プラントが一部稼動する部分もある隣で、短期間で改造・増設する)共に難しく、まさに高度なエンジニアリング力が必要となる。

CRI(Chemical-Refinery Integration)

石油精製と石油化学の一体化。近年の石油会社、化学会社の事業戦略の一つ。原料、燃料、中間製品やユーティリティを統合・融通し、効率性を高めるという狙いがある。

アセット・マネジメント(asset management)

EPCとの対比で、ビジネスモデルを「案件毎の競争入札参加」から「顧客資産(プラント)の一括・継続的管理受託」へ進化させる、の意味が込められている。そのためのエンジニアリング(設計)を、その取り組み姿勢から、当社では「プラント・ライフサイクル・エンジニアリング」と称している。顧客の信頼を得、一体となり、情報を共有し、設備計画に(計画の段階から)参加する地位を得ることが、(例え競争入札になったとしても)より良い条件で受注するために重要となる。例えば、LNGプラント案件で連続受注することはまさにその好例で、第1トレインでの実績、反省、改善提案が、次の第2、第3トレインの受注につながっている。

アップストリーム(upstream)

上流部分。商品の生産過程ないしバリューチェーンでの、前段階の部分。視点により範囲が異なるが、石油の場合は一般に、原油生産部門を指す(ダウンストリームは精製部門以降)。日本は原油産出量が少なかった経緯から、欧米のコントラクターが実績豊富で強い。

各種プラントを中心とした場合は、原料受入ないし原料製造部門を指す(ダウンストリームは精製・製品加工・販売部門以降)。

中東産油国が過去共通して国家開発計画の中心に置いて来たのは「アップストリームからダウンストリームへの発展を中軸にした工業化達成」であった。近年の産ガス国においても同様の動きが見られる。

ランプサム契約(lump-sum contract)とコストプラス契約(cost-plus contract)

ランプサム契約とは定額契約、コストプラス契約とは実費報酬契約のこと。後者はレインバース契約(reimbursable contract/実費精算契約)とほぼ同義語。当社を始め日本のコントラクターはランプサム契約の次の特長を捉えて得意とし、海外での実績を積んできた。

  1. 発注者は契約時に予算を確定できる。
  2. 発注者は手間がかからない(監査権はなく承認事項も少ない)。
  3. 上記2のため、工期が(コストプラス契約と比較して)短くなる。